インプラント治療後、食事はいつから普通にできる?
インプラント手術を受けたあと、「いつから普通に食べられるのか」「何を食べてはいけないのか」と気になる方は多いのではないでしょうか。食事の再開時期は、手術の内容や傷口の状態、治療の段階によって変わります。この記事では、治療の段階ごとの食事の一般的な目安と、気をつけたい食材・食べ方を整理します。実際の指示は、手術を担当する歯科医師の説明に従ってください。年齢や性別を問わず、参考にしていただける内容です。
目次
- 食事の再開時期が人によって異なる理由
- 治療の段階ごとの食事の目安
- 気をつけたい食材・食べ方
- 食事のときに心がけたいこと
- よくある質問
食事の再開時期が人によって異なる理由
傷口の治り方には個人差がある
手術の直後は、傷口が安定していく大切な時期です。傷の治り方は、手術の範囲、骨の状態、年齢、全身の状態、喫煙の有無などによって異なります。
手術の内容によって変わる
インプラントを1本入れる場合と、複数本を入れる場合、骨を補う処置(サイナスリフトやGBRなど)をあわせて行う場合とでは、傷口の大きさが異なります。そのため、食事で気をつける期間も変わります。
仮歯の有無や、手術した部位
手術した部位や、仮歯を入れるかどうかによっても、食事の注意点は異なります。目安は、手術前の説明や、術後の診察で個別に確認してください。
治療の段階ごとの食事の目安
インプラント治療は、複数の段階を経て進みます。ここでは、一般的な流れに沿った目安を紹介します。
手術当日
麻酔が効いている間は、感覚が鈍く、頬や舌を噛んでしまうおそれがあります。麻酔が切れるまでは、食事を控えるのが一般的です。麻酔が切れたあとも、傷口を刺激しないよう、食事の内容には配慮が必要です。
- 熱いものは避け、常温か、少しぬるいものを選ぶ
- 手術した側では噛まない
- 飲み物は、ストローを使わず、コップで飲む
手術の翌日から数日間
傷口が落ち着くまでは、やわらかく、噛む力が少なくて済む食事が基本です。
- おかゆ、やわらかく煮たうどん
- 豆腐、茶わん蒸し、卵料理
- ヨーグルト、ゼリー、プリン
- 煮込んだ野菜、スープ
- バナナ、ほぐした魚など
体調や痛み、腫れの具合に応じて、無理のない範囲で調整してください。
抜糸までの期間
抜糸がある場合は、手術から1〜2週間後が一般的な目安です。それまでは、手術した部位に負担がかからないよう、引き続き、やわらかいものを中心にします。傷口の治り具合は、診察で確認します。
治癒を待つ期間(インプラントと骨が結びつくまで)
インプラントが骨と結びつくまでには、数か月かかることがあります。この期間は、傷口が治ってきても、手術した部位に強い力がかからないように注意が必要です。仮歯がある場合は、硬いものや粘着性の強いものを避けるよう案内される場合があります。
人工歯(上部構造)の装着後
人工歯が入ったあとは、徐々に、これまでの食事に近づけていくのが一般的です。ただし、最初は噛み心地に慣れるまで、時間がかかることもあります。噛んだときに違和感や痛みがあるときは、無理せず、歯科医院へ相談してください。
気をつけたい食材・食べ方
手術直後は避けたいもの
- 硬いもの:せんべい、ナッツ、フランスパンの皮、氷など
- 粘着性の強いもの:餅、キャラメル、ガムなど
- 刺激の強いもの:唐辛子などの辛いもの、酸味の強いもの、炭酸飲料
- 熱いもの:熱いスープや飲み物(出血や腫れにつながることがあります)
- 細かい粒や、種のあるもの:ごま、ナッツの破片、いちごの種など、傷口に入り込みやすいもの
- アルコール:血流が増え、出血や腫れが強くなることがあります
調理や食べ方の工夫
- 食材は、小さく切ったり、やわらかく煮たりする
- 一口の量を少なくし、ゆっくり食べる
- 手術した側と反対側で噛む
- 食べたあとは、指示された方法でお口の中を清潔にする
栄養の面から
食事が偏ると、体力や傷の治りにも影響することがあります。たんぱく質(卵、豆腐、魚など)やビタミン類を、やわらかい形で取り入れる工夫が大切です。食欲がないときは、栄養のある飲み物やゼリー状の食品を取り入れる方法もあります。
食事のときに心がけたいこと
傷口を触らない
食事のあとに、舌や指で傷口を触ると、傷が開いたり、細菌が入ったりするおそれがあります。気になるときは、うがいで対応してください。
お口の中を清潔に保つ
食べかすが傷口の周囲に残ると、炎症の原因になることがあります。手術した部位を避けながら、ほかの部分の清掃を続けます。うがいの方法や、歯ブラシの使い方は、歯科医院の指示に従ってください。
喫煙・飲酒を控える
喫煙は、傷の治りに影響することがあります。手術の前後は、できるだけ控えることが大切です。
持病がある場合
糖尿病などの持病がある場合は、食事の内容や回数について、主治医の指示がある場合があります。歯科医師と主治医の両方に相談しながら、無理のない食事の計画を立ててください。
よくある質問
Q1. 手術の翌日から、普通の食事に戻してもよいですか?
A. 一般的には、翌日から数日は、やわらかいものを中心にするよう案内されます。手術の内容や痛み、腫れの具合によって異なるため、担当の歯科医師の指示に従ってください。
Q2. 手術していない側であれば、硬いものを噛んでもよいですか?
A. 手術していない側で噛むのは、一般的な工夫の一つです。ただし、硬すぎるものは、顎の動きによって手術した側にも影響することがあります。迷うときは、担当医に確認してください。
Q3. 食事のときに痛みを感じたら、どうすればよいですか?
A. 食事を中断し、様子を見てください。痛みが続くときや強くなるとき、腫れや出血があるときは、歯科医院に連絡してください。
まとめ
インプラント治療後の食事は、手術当日、翌日から数日、抜糸まで、治癒を待つ期間、人工歯の装着後と、段階に応じて、少しずつ普段の食事に近づけていきます。再開の時期は、手術の内容や傷口の状態によって異なります。硬いもの、粘着性の強いもの、刺激の強いものを避け、傷口を触らないこと、お口の中を清潔に保つことが大切です。食事について気になる点は、手術の前に歯科医師へ確認しておくと安心です。
お気軽にお問合せ下さい
インプラント治療後の食事や過ごし方についてご不明な点や不安なことがある方は、まずはカウンセリングでご相談ください。お電話またはWEB予約フォームからご予約いただけます。アクセス情報も当院サイトにてご案内しております。
監修者情報
監修:古舘辰彦(かまくらサンライズ歯科 院長)
資格:国際アメリカインプラント学会(IDIA)認定医/インプラント専門医/インビザプラチナドクター/小児歯科相談医
経歴:北海道医療大学歯学部卒業
