インプラントがあるとMRIや金属探知機は大丈夫?
はじめに
インプラントは顎の骨に金属製の人工歯根を埋め込む治療です。そのため、「MRI検査を受けても問題ないのか」「空港の保安検査で金属探知機が反応しないか」と気になる方は少なくありません。健康診断や出張、旅行など、日常には検査を受ける場面が意外とあります。この記事では、MRI検査や金属探知機とインプラントの関係を、一般的な情報として整理します。年齢や性別を問わず、参考にしていただける内容です。
目次
- インプラントに使われる金属の特徴
- MRI検査とインプラント
- 金属探知機・保安検査とインプラント
- 検査を受けるときに伝えておきたいこと
- よくある質問
インプラントに使われる金属の特徴
一般的にはチタンが使われています
インプラントの人工歯根には、純チタンやチタン合金が使われるのが一般的です。チタンは体になじみやすく、強度に優れた金属です。また、鉄やニッケルのように磁石に強く引き寄せられる性質(強磁性)を持たない点も特徴です。
インプラントの構造
インプラントは、次の部分から成り立っています。
- インプラント体(人工歯根):顎の骨に埋め込まれる部分
- アバットメント:人工歯根と人工歯をつなぐ部分
- 上部構造(人工歯):口の中に見える歯の部分
材料は製品や治療内容によって異なります。上部構造にはセラミックや金属などが使われ、素材はさまざまです。MRIなどの検査との関係を考える際は、どの部分にどの材料が使われているかが一つの手がかりになります。
MRI検査とインプラント
MRIの仕組み
MRIは、強い磁石と電波を使って体の内部を画像にする検査です。磁石の力が強いため、体内や体につけている金属の種類によっては、検査の前に確認が必要になります。
チタン製のインプラントの場合
一般的に、チタン製のインプラント体は磁石に引き寄せられにくい性質のため、MRI検査を受けられることが多いです。ただし、検査を受けられるかどうかの最終的な判断は、検査を行う医療機関が行います。
画像への影響について
検査を受けること自体に問題がない場合でも、金属が入っていることで、その周囲の画像が乱れて見えにくくなることがあります。特に、頭部や頸部、顎の周囲を撮影する検査では、インプラントや被せ物の近くが読み取りにくくなる場合があります。
注意が必要になりうるケース
- 磁石を使った入れ歯の固定装置(磁性アタッチメント)が入っている場合
- 上部構造や、その他の被せ物に磁性を持つ金属が使われている場合
- 矯正装置など、口の中にほかの金属装置が入っている場合
こうした場合は、事前に検査担当の医療機関へ伝えておくことが大切です。
金属探知機・保安検査とインプラント
空港などの保安検査
空港の保安検査で使われる金属探知機は、一定以上の大きさの金属に反応する仕組みです。インプラントは、顎の骨の中に埋まっている小さな部品のため、一般的には反応しにくいと考えられます。ただし、反応するかどうかは機器の感度や設定によっても異なるため、まったく反応しないと言い切ることはできません。
反応した場合の対応
万一、検査で反応があった場合は、係員の指示に従ってください。口の中に歯科治療で入れた金属があることを伝えれば、追加の確認で済むことがほとんどです。インプラントに限らず、銀歯や矯正装置など、口の中の金属が反応するケースもあります。
慌てないために
治療を受けた歯科医院に、治療の内容や使用した材料を確認し、記録として手元に残しておくと安心です。海外旅行や出張が多い方は、あらかじめ相談しておくとよいでしょう。
検査を受けるときに伝えておきたいこと
MRIや手術前の問診で
MRI検査や、ほかの外科的な検査・手術を受ける際は、問診票や事前の面談で、次の内容を伝えてください。
- 顎の骨にインプラントが入っていること
- 入れ歯に磁石を使った装置があるかどうか
- 口の中にある、ほかの金属の被せ物や矯正装置
- 治療を受けた時期と、歯科医院名
歯科医院でできること
治療を受けた歯科医院に、使用した材料の種類や治療の記録について確認できます。MRI検査を予定している場合は、検査の前に相談しておくと、医療機関への説明がスムーズになります。
自己判断で外す必要はありません
検査の前にインプラントを外す必要は、通常ありません。気になる場合も、自己判断せず、検査を受ける医療機関や歯科医院に確認してください。
よくある質問
Q1. インプラントが入っていると、MRIは受けられませんか?
A. 一般的に、チタン製のインプラントがあっても受けられることが多いです。ただし、周囲の画像が乱れる場合や、磁性を持つ部品が入っている場合などは、検査の可否や撮影方法を検査担当の医療機関が判断します。
Q2. 金属探知機を通ると、必ず音が鳴りますか?
A. 一般的には反応しにくいとされていますが、機器や設定によって異なります。反応した場合は、口の中の治療による金属であることを伝えてください。
Q3. 治療した歯科医院が遠くて、材料の確認ができません。
A. 電話やメールで、治療内容の記録について問い合わせられる場合があります。治療を受けた歯科医院に、まずは連絡してみてください。
まとめ
インプラントには一般的にチタンが使われ、MRI検査や保安検査でも問題なく受けられることが多いです。ただし、周囲の画像が乱れたり、磁性を持つ部品が入っていたりする場合があるため、検査を受ける際は、インプラントが入っていることを医療機関へ申告しておくことが大切です。治療内容や使用した材料の記録を確認しておくと、いざというときにも落ち着いて対応できます。検査についてご不安な点がある方は、治療を受けた歯科医院にご相談ください。
お気軽にお問合せ下さい
インプラントと検査の関係や、治療についてご不明な点、ご不安な点がある方は、まずはカウンセリングでご相談ください。お電話またはWEB予約フォームからご予約いただけます。アクセス情報も当院サイトにてご案内しております。
監修者情報
監修:古舘辰彦(かまくらサンライズ歯科 院長)
資格:国際アメリカインプラント学会(IDIA)認定医/インプラント専門医/インビザプラチナドクター/小児歯科相談医
経歴:北海道医療大学歯学部卒業
