歯がグラグラすると言われたら?歯周病で抜歯を検討する場合の基礎知識
はじめに
「歯がグラグラしていますね」と歯科医院で言われ、不安を感じた方もいるのではないでしょうか。歯が動く原因はいくつかありますが、中高年の方に多いのは歯周病です。歯周病が進むと歯を支える骨が少しずつ失われ、歯の動揺が大きくなります。状態によっては、歯を残すことが難しく、抜歯を検討することもあります。この記事では、歯周病で歯が動く仕組みと、保存が難しいと判断される目安、抜歯後に検討される治療の選択肢を、一般論として整理します。年齢や性別を問わず、参考にしていただける内容です。
目次
- 歯周病で歯がグラグラする仕組み
- 歯を残せるか、抜歯になるかの判断の目安
- 抜歯後に検討される治療の選択肢
- 当院での対応と費用について
- よくある質問
歯周病で歯がグラグラする仕組み
歯を支えているのは「骨」
歯は、顎の骨の中に根が埋まることで支えられています。歯と骨のあいだには歯根膜という薄い組織があり、噛む力を受け止める役割をしています。
歯周病が進むと何が起こるか
歯周病は、歯と歯ぐきのすき間に入り込んだ細菌によって、歯ぐきや骨に炎症が広がる病気です。進行すると歯を支える骨が溶け、歯の根が露出していきます。支えが減るため、歯が動くようになります。
自覚しにくい病気です
歯周病は、初期から中期にかけては痛みが出にくく、気づかないうちに進むことがあります。次のような変化が見られたときは、受診の目安になります。
- 歯ぐきから血が出る、腫れる
- 口臭が気になる
- 歯が浮いたような感覚がある
- 歯が長くなったように見える
- 噛むと歯が動く感じがする
歯を残せるか、抜歯になるかの判断の目安
歯がグラグラすると診断されても、すべてのケースで抜歯になるわけではありません。歯周病の治療で状態が安定し、歯を残せることもあります。
検査で確認する主なポイント
- 歯の動揺の程度
- 歯周ポケット(歯と歯ぐきのすき間)の深さ
- レントゲンやCTで見た、骨の溶け方
- 歯の根の周囲に膿がたまっていないか
- 噛み合わせの状態や、歯ぎしりの有無
歯を残す治療が検討されるケース
骨の吸収が限定的で、清掃や歯周病治療によって炎症のコントロールが見込める場合は、歯を残す方向で治療を進めます。歯石の除去や、歯周ポケットの清掃などが行われます。
抜歯が検討されるケース
次のような場合は、歯を残すことが難しくなり、抜歯を検討します。
- 骨の吸収が根の先近くまで進んでいる
- 動揺が大きく、噛むたびに痛みや不快感がある
- 繰り返し膿が出るなど、炎症が治まりにくい
- 残すことで、隣の歯や周囲の骨にも悪影響が及ぶおそれがある
歯周病で動揺している歯を残し続けると、炎症が周囲に広がり、骨の吸収がさらに進むことがあります。抜歯の判断は、検査結果を踏まえ、歯科医師と十分に話し合ったうえで行います。
抜歯後に検討される治療の選択肢
歯周病で歯を失った場合に、失った歯を補う方法には、次のようなものがあります。それぞれ構造や特徴が異なり、優劣は一概にいえません。
インプラント
顎の骨に人工歯根を埋め込み、その上に人工歯を固定する治療法です。両隣の歯を土台にしない構造のため、周囲の歯を削らずに欠損を補う計画を立てられます。外科処置を伴い、治療期間がかかります。
歯周病で歯を失った部位では、骨が減っていることがあります。その場合は、骨を補う処置(GBRなど)を検討します。また、歯周病の原因となる細菌が残っていると、インプラントの周囲にも炎症が起こることがあるため、治療前に口全体の歯周病をコントロールしておくことが大切です。
ブリッジ
失った歯の両隣の歯を土台にして、人工歯を橋渡しする方法です。外科処置は不要ですが、土台となる歯を削る必要があります。土台の歯も歯周病が進んでいる場合は、負担に耐えられるかどうかの確認が必要です。
入れ歯
取り外しのできる人工の歯です。外科処置は不要で、周囲の歯を大きく削らずに使える場合があります。一方、装着時の違和感があったり、金具をかける歯に負担がかかったりします。
どの方法を選ぶ場合も、残っている歯の歯周病治療と、日々の清掃が土台になります。治療後も、定期的な検診で状態を確認することが大切です。
当院での対応と費用について
当院では、北海道医療大学歯学部を卒業し、IDIA(国際アメリカインプラント学会)認定医およびインプラント専門医の資格を持つ院長が、検査結果をもとに治療の選択肢を説明します。これらの資格は学会の基準を満たした場合に付与されるものであり、治療結果を保証するものではありません。
インプラント治療は自由診療で、当院では総額36.74万円〜(税込)が目安です。骨の状態によっては、サイナスリフト(11万円)、ソケットリフト(5.5万円)、GBR(5.5万円)などの追加処置が必要になる場合があり、その際は別途費用が発生します。また、外科的な処置であるため、腫れや出血、まれに感染や神経への影響などのリスクを伴う可能性があります。治療内容や費用について気になる点がある方は、無理に来院を急ぐ必要はありません。ご自身のタイミングでカウンセリングにてご相談ください。お問い合わせはお電話またはWEB予約フォームより承っております。
よくある質問
Q1. グラグラしている歯は、自然に治りますか?
A. 歯周病で骨が失われて動揺している場合、自然に元の状態に戻ることは期待しにくいものです。歯周病の治療で進行を抑えることは可能なため、早めに状態を確認してください。
Q2. 抜歯は、早ければ早いほどよいのですか?
A. 一概にはいえません。歯を残せる可能性があるケースもあれば、早めの抜歯を検討したほうがよいケースもあります。検査の結果を踏まえて判断します。
Q3. 歯周病があると、インプラントはできませんか?
A. 歯周病があっても、治療によって炎症をコントロールできていれば、インプラントを検討できる場合があります。治療前の検査で、お口全体の状態を確認します。
まとめ
歯がグラグラするときは、歯周病によって歯を支える骨が失われている可能性があります。歯を残せるか抜歯になるかは、動揺の程度や骨の状態などの検査で判断します。抜歯後は、インプラント・ブリッジ・入れ歯などの選択肢があり、どの場合も歯周病の治療と日々の清掃が土台になります。歯の動揺が気になる方は、まずは検査で現在の状態を確認することから始めてみてはいかがでしょうか。
お気軽にお問合せ下さい
歯のグラつきや歯周病、抜歯後の治療についてご不明な点や不安なことがある方は、まずはカウンセリングでご相談ください。お電話またはWEB予約フォームからご予約いただけます。アクセス情報も当院サイトにてご案内しております。
監修者情報
監修:古舘辰彦(かまくらサンライズ歯科 院長)
資格:国際アメリカインプラント学会(IDIA)認定医/インプラント専門医/インビザプラチナドクター/小児歯科相談医
経歴:北海道医療大学歯学部卒業
