インプラント症例紹介(55)

歯根が割れていると言われたら?抜歯の判断と治療の選択肢


はじめに

歯科医院で「歯の根が割れています」と言われ、驚いた方もいるのではないでしょうか。歯根が割れる「歯根破折」は、見た目ではわかりにくく、痛みが出てはじめて気づくこともあります。割れ方によっては、歯を残すことが難しく、抜歯を提案される場合もあります。この記事では、歯根破折の一般的な原因と、抜歯が検討される目安、その後の治療の選択肢を整理します。年齢や性別を問わず、参考にしていただける内容です。


目次

  • 歯根破折とは
  • 歯を残せるか、抜歯になるかの判断
  • 抜歯後に検討される治療の選択肢
  • 当院での対応と費用について
  • よくある質問

歯根破折とは

歯根破折とは、歯の根(歯根)にひびが入ったり、割れたりした状態のことです。歯ぐきの中で起こるため、外から見えず、レントゲンでも見つけにくい場合があります。

主な原因

歯根破折が起こる原因には、次のようなものがあります。

  • 神経の治療を受けた歯は、もろくなりやすく、割れるリスクが高まるとされている
  • 歯ぎしりや食いしばりなど、強い力が継続してかかる
  • 転倒や衝突などの外傷
  • 金属の土台(支台)が入っている歯に、大きな力が集中する

よくある症状

歯根破折では、次のような症状が出ることがあります。

  • 噛んだときの痛みや違和感
  • 歯ぐきの腫れや、膿が出る
  • 歯が浮いたような感覚、ぐらつき
  • 繰り返す歯ぐきの炎症

これらの症状は、むし歯や歯周病でも起こるため、原因を特定するには検査が欠かせません。


歯を残せるか、抜歯になるかの判断

歯根が割れていると診断された場合でも、すべてのケースで抜歯になるわけではありません。割れ方や場所によって判断が変わります。

歯を残せる可能性があるケース

ひびが浅く、歯ぐきより上の部分にとどまっている場合や、割れた範囲が小さい場合は、状態によって歯を残す処置が検討されることがあります。ただし、そのまま使い続けて割れが広がる場合もあるため、経過を慎重に見ていく必要があります。

歯を残すのが難しいケース

次のような場合は、歯を残すことが難しいとされています。

  • 歯根が縦方向に深く割れている
  • 割れ目から細菌が入り、周囲の骨が大きく溶けている
  • 歯ぐきの下で、根が大きく破断している

割れ目には細菌が入り込みやすく、炎症を繰り返すことがあるため、残すことで周囲の骨にさらに悪影響が及ぶ場合があります。判断には、レントゲンやCT検査などによる詳しい確認が必要です。


抜歯後に検討される治療の選択肢

歯根破折で抜歯になった場合、失った歯を補う方法として、次のような選択肢があります。

インプラント

顎の骨に人工歯根を埋め込み、その上に人工歯を固定する治療法です。周囲の歯を土台にしない構造のため、隣の歯を削らずに欠損を補う計画を立てやすい点が特徴とされています。一方、外科的な処置が必要で、治療期間もかかります。

なお、歯根破折では、割れ目の炎症により、周囲の骨が失われていることがあります。その場合、インプラントを安定して支えるために、骨を補う処置(GBRなど)が必要になる場合があります。抜歯のタイミングを含めて、事前に計画を立てることが大切です。

ブリッジ

失った歯の両隣の歯を土台にして、人工歯を橋渡しする方法です。外科処置が不要で比較的短期間で装着できる一方、土台となる両隣の歯を削る必要があります。

入れ歯

取り外しができる人工の歯です。外科処置を伴わず、周囲の歯を大きく削らずに使える場合もありますが、装着の違和感や、金具をかける歯への負担などがあります。

どの方法にも特徴があり、優劣は一概にいえません。歯を失った場所、周囲の歯と骨の状態、生活スタイルなどを踏まえて検討します。


当院での対応と費用について

当院では、北海道医療大学歯学部を卒業し、IDIA(国際アメリカインプラント学会)認定医およびインプラント専門医の資格を持つ院長が、CT検査などの結果をもとに治療の選択肢を説明します。これらの資格は学会の基準を満たした場合に付与されるものであり、治療結果を保証するものではありません。

インプラント治療は自由診療で、当院では総額36.74万円〜(税込)が目安です。骨の状態によっては、サイナスリフト(11万円)、ソケットリフト(5.5万円)、GBR(5.5万円)などの追加処置が必要になる場合があり、その際は別途費用が発生します。また、外科的な処置であるため、腫れや出血、まれに感染や神経への影響などのリスクを伴う可能性があります。治療内容や費用について気になる点がある方は、無理に来院を急ぐ必要はありません。ご自身のタイミングでカウンセリングにてご相談ください。お問い合わせはお電話またはWEB予約フォームより承っております。


よくある質問

Q1. 歯根破折は自然に治りますか?
A. 割れた歯根が自然にくっついて治ることは、一般的には難しいとされています。痛みや腫れがあるときは、早めに歯科医院で状態を確認してください。

Q2. 割れた歯を放置するとどうなりますか?
A. 割れ目から細菌が入り、周囲の歯ぐきや骨に炎症が広がることがあります。骨が失われると、その後の治療の選択肢にも影響する場合があるため、早めの受診が大切です。

Q3. 歯根破折を予防する方法はありますか?
A. 歯ぎしりや食いしばりがある場合は、マウスピースの使用が検討されることがあります。また、神経の治療をした歯は割れやすいとされるため、定期的な検診で状態を確認することが大切です。


まとめ

歯根破折は、外から見えにくく、痛みが出てから気づくこともあります。割れ方や周囲の骨の状態によって、歯を残せるかどうかが決まり、残せない場合は、インプラント・ブリッジ・入れ歯などの選択肢を検討することになります。「歯根が割れている」と言われてお悩みの方は、まずは検査で現在の状態を確認することから始めてみてはいかがでしょうか。


お気軽にお問合せ下さい

歯根破折や抜歯後の治療についてご不明な点や不安なことがある方は、まずはカウンセリングでご相談ください。お電話またはWEB予約フォームからご予約いただけます。アクセス情報も当院サイトにてご案内しております。


監修者情報

監修:古舘辰彦(かまくらサンライズ歯科 院長)
資格:国際アメリカインプラント学会(IDIA)認定医/インプラント専門医/インビザプラチナドクター/小児歯科相談医
経歴:北海道医療大学歯学部卒業


この記事を書いた人

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